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代表理事 あいさつ

開会挨拶

原 勝則
一般社団法人日本医療経営実践協会 代表理事

 平素は格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。
 この度、「第14回全国医療経営士実践研究大会」を神奈川で開催できますことに、心より感謝申し上げます。本大会に全国各地から参加いただく皆様に、厚く御礼申し上げます。
 コロナ禍を経て、病院の経営環境はたいへん厳しい状況にあります。診療報酬改定による影響、人件費増、医療機器・材料価格の上昇、患者数減少等により民間病院ではその半数が赤字であると言われています。また、自治体病院を中心に病院の再編・淘汰が進んでいます。
 それではこの厳しい経営環境にある病院に対して、医療経営士は何をすべきなのでしょうか。医療経営士とは、「医療機関をマネジメントする上で必要な医療および経営に関する知識と、経営課題を解決する能力を有し、実践的な経営能力を備えた人材」です。このような厳しい状況にある今だからこそ、医療経営士はその原点に回帰し、自身を見つめ直したうえで、経営基盤の再構築と未来に向けた自院の経営戦略を明確にすることが必要なのではないでしょうか。
 以上に述べたような現状と課題を踏まえ、本大会のテーマは「医療経営士の原点から考える未来――強固な経営基盤を確立させる戦略的マネジメント」と決定致しました。今大会の演題発表において、医療経営士の知見と実践を拝聴できることに期待しております。本大会が、有意義で実り多いものとなり、その成果が未来の医療経営士の活動指針となることを願っております。
 本会は、2010年9月に実施した第1回「医療経営士3級」資格認定試験で、初めての合格者390人が誕生し、2025年6月現在、医療経営士3級9,587人、医療経営士2級1,727人、医療経営士1級133人となり、全等級を合わせた医療経営士の会員数は1万1,447人にのぼります。今後、さらに会員数を伸ばし、医療機関や関連する企業等に所属する医療経営士を増加させ、その能力・知識の向上に努める所存です。
 最後になりましたが、本大会の開催にご尽力、ご協力をいただいております関係者の皆様に心から感謝を申し上げるとともに、各プログラムにご登壇いただく先生、医療経営士の皆様には、本大会の趣旨にご賛同いただき、快くお引き受けくださいましたことに厚く御礼申し上げます。また、大会運営委員長として開催にご尽力をいただいた神奈川県済生会横浜市東部病院院長の三角隆彦先生に感謝申し上げます。
 本大会の開催が、わが国の医療界の発展に大きく寄与できますことを祈念いたしまして、開会のご挨拶とさせていただきます。

令和7年6月